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神戸:ファルコンの散歩メモ

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今年の読書(53)『十三階の母』吉川英梨(双葉文庫)

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本書『十三階の母(マリア)』は、著者<吉川英梨>の「警視庁公安部特別諜報員・黒江律子/十三階」シリーズとして『十三階の女』に始まり、第2作『十三階の神』、第3作『十三階の血』に続く第4作目として、20218月に刊行されていますが、2023年7月15日に文庫本が発売されています。

待ちに待ちました第4作ですが、圧巻の読み応えで読み終えました。シリーズ物としては、前作を読まなくても文中で大体の流れが把握できる小説が多いとおもいますが、このシリーズだけは、第1作目からの読書をお勧めします。

前作で結ばれ公安諜報員同士夫婦となった「黒江律子」と上司の「古池慎一」は、首相の娘「天方美月」の恋人「儀間祐樹」を殺害したことにより、狙われてアメリカに逃亡し、長男「慎太郎」と共に束の間の平和な生活をいとなんでいました。

そんな時、十三階のトップ「藤本乃里子」のもとに時限爆弾が届き、事態は急変、急遽「慎太郎」を元諜報員〈アオジ〉に預け、日本に帰国します。

「十三階」(=公安部)を潰そうとする黒幕を追い求め、過去の新幹線爆破のテロリストが再活動という情報で、「黒江律子」は新幹線爆破の被害者「鵜飼真奈」を潜入捜査員として活動を始めますが、おもわぬ方向に展開していきます。

乳飲み子の我が子と切り離された「黒江律子」は、母として、女として、妻としての葛藤の中で、黒幕を追い求めていきます。

将来の総理大臣を狙い「十三階」つぶしに執念を燃やす「天方美月」との対立、それを操る「佐倉隆二」たちとの決着もついておらず、その後の<慎太郎>との関係も気になりますが、すでに第5作目の『十三階の仇』が2022年5月19日に刊行されていますが、文庫本発売まで待ちたいと思います。
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今年の読書(52)『スーツアクター高岩成二』高岩成二(イースト・プレス)

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本書『スーツアクター高岩成二』は、〈仮面ライダーアギト〉から〈仮面ライダージオウ〉までで18人の主役ライダーのスーツアクターを担当した<高岩成二>(54)が、これまでの人生や今後の展望を語っています。

幼少期から仮面ライダーが好きだった<高岩成二>が<真田広之>に憧れてジャパン・アクション・クラブ(現ジャパン・アクション・エンタープライズ)に16期生として入門し、ヒーローショーやスーパー戦隊シリーズのスーツアクターを経て〈ミスター平成仮面ライダー〉と呼ばれるようになるまでの人生を、撮影裏話などを交えながら振り返っています。

序章と終章に挟まれた全5章の構成で、第2章「特撮ヒーローとスーツアクターの歴史」、第3章「スーツアクターになるには」といった章や、<高岩成二>が演じた29人のヒーローのポーズを写真付きで解説する第4章「基本ポージング&アクション解説」が組み込まれています。

書籍の帯には『仮面ライダー電王』(2007年1月28日から2008年1月20日・テレビ朝日系列)の<佐藤健>(34)が登場。同作で<高岩成二>が扮した仮面ライダー電王の変身前「野上良太郎」を演じた<佐藤健>は「『電王』は、ほぼゼロから全てを教えていただいた、僕の原点です」とコメントしています。
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今年の読書(51)『のっけから失礼します』三浦しをん(集英社文庫)

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<原田マハ>の重厚な『リボルバー』を詠んだ後だけに、気分転換に軽い読み物がいいかなと<三浦しをん>のエッセイ集『のっけから失礼します』を選びました。

本書は、『BAIRA』誌に2014年6月号から2019年5月号に連載されたエッセイをまとめ、2019年8月に単行本として刊行され、2023年6月25日に文庫本として発売されています。

5年間の掲載エッセイが、4章に分けられ、新規の〈おまけ〉の追加分もあり約60篇が収録されています。

一篇ずつ起承転結で小気味よくまとめられ、当時を回想しての〈後記〉が面白く、私小説的に母・父・弟の関係もよくわかり、また当時の〈映画〉や〈漫画〉なども登場、違った目線での分析もあり、楽しめました。
#ブログ #文庫本 #読書

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今年の読書(50)『リボルバー』原田マハ(幻冬舎文庫)

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多くの美術史関連の著作があり、ペンネームは<フランシスコ・ゴヤ>の「着衣のマハ」「裸のマハ」に由来する<原田マハ>の『リボルバー』は、<フィンセント・ファン・ゴッホ>の死にまつわるアート史上最大の謎に迫るミステリとして2021年5月に単行本が刊行され、2023年7月10日に文庫本が発売されています。

パリ大学で美術史の修士号を取得した「高遠冴」は、小さなオークション会社CDC(キャビネ・ド・キュリオジテ)に勤務しています。CDCでは週一回のオークションが開催されていますが、ごく普通の商品ばかりで、高額の絵画取引に携わりたいと願っていた「冴」の元にある日、「サラ・ジラール」と名乗る婦人が、オークションに出品したいと錆びついた一丁のリボルバーを持ち込んできます。それは<フィンセント・ファン・ゴッホ>の自殺に使われたものだといいます。

19世紀の「タブロー」を研究している「冴」は興味を持ち、「ファン・ゴッホは、ほんとうにピストル自殺をしたのか? 」、 「あのリボルバーで、撃ち抜かれて殺されたんじゃないのか? 」の推測を元に、<ゴッホ>の足跡を、弟の<テオ>や当時の<ゴーギャン>の素行を検証しながら、錆び付いたリボルバーの真実を求めて調査を始めていきます。

<ゴッホ>と<ゴーギャン>の関係を主軸に、生前顧みられることのなかった孤高の画家たちの隠された物語が、ノンフィクションさながらに展開していきます。

原田マハさんは、『ゴッホのあしあと』など、<ゴッホ>に関する小説を数多く執筆されていて、そこにどれだけの愛情と情熱が秘められているのかがよく分かる一冊でした。

『美しき愚か者のタブロー』でも、表紙に<ゴッホ>のアルルですごした自室の絵『アルルの寝室』が使用されていますが、本作品でも、この部屋がある建物が重要な舞台として登場しています。
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今年の読書(49)『家族じまい』桜木紫乃(集英社文庫)

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今年の読書(49)『家族じまい...
本書『家族じまい』は、2020年6月に刊行され、「第15回中央公論文芸賞」を受賞、2023年6月25日に文庫本が発売されています。

高齢化社会を迎えての老々介護を主軸にして、夫婦・親子・兄弟の関係を、いつもながらの人間の本能的な行為としての悲哀という描き方で赤裸々に描いています。

世界保健機関(WHO)では、65歳以上の人を「高齢者」と定義していますが、その年齢を超えている立場として、自分の今後の生活と家族関係・終活、社会との接点等、自分自身の身近な問題として重ね合わせ、切実的な問題として受け止めながら読み終えました。

実写化されました、<波留>主演の『ホテルローヤル』をはじめ、『星々たち』「風葬」『砂上』など、かねがね目を付けています著者<桜木紫乃>の人間観察のきめ細やかな文章の世界に浸れました。
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今年の読書(48)『逆ソクラテス』伊坂幸太郎(集英社文庫)

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本書『逆ソクラテス』は、2020年4月単行本として刊行され、「2021年本屋大賞」ノミネート作品・「第33回柴田錬三郎賞」受賞作品で、2023年6月25日に文庫本として発売されています。5篇の小説が収録され、巻末には、文庫化記念インタビュが掲載されています。

●『逆ソクラテス』、カンニングから始まったその作戦は、クラスメイトを巻き込み、思いもよらぬ結末を迎えます。
●『スロウではない』、運動音痴の少年は、運動会のリレー選手にくじ引きで選ばれてしまいます。
●「非オプティマス」、覇気のない担任の先生が2年前に恋人を自動車事故で亡くしたことを知った少年たちのとった行動は。
●『アンスポーツマンライク』、小学生最後のミニバスケット大会。仲間五5人は、あと一歩のところで、負けてしまいますが、その後の5人の人生が再び交錯していきます。
●「逆ワシントン」、クラスメートの新しいお父さんのDVを疑った少年たちは、心配してある作戦を行います。

文中『ゴッドファーザー』『トランスフオーマー』『ピクセル』などの映画の台詞や描写が登場しており、映画ファンとしてニヤリとさせられました。

小学生という子供のとる行動の奇想天外さと心の動きが楽しめる、究極のアンソロジーでした。
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今年の読書(47)『リーガルキーズ!』織守きょうや(新潮文庫)

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本書『リーガルキーズ! 半熟法律家の事件簿』は、2020年11月に単行本『朝焼けにファンファーレ』として刊行されていますが、2023年6月1日に『リーガルキーズ! 半熟法律家の事件簿』と改題され発売されています。

専門(建築)委員・民事調停員・司法委員として裁判所と長年かかわってきた立場として、法曹の世界には興味が尽きません。

本書は、法律のプロである弁護士や検事や裁判官になる一歩手前の「法律家の卵」の司法修習生を主人公に、初々しい新人たちがそれぞれの熱い想いを胸に過ごす、一年間の研修の日々を舞台としています。

理想と現実の狭間で葛藤し、恋と青春の苦悩を乗り越え、さまざまな謎を解き明かしながら成長してゆくものがたりが、連作短編として4篇〈『人は見かけによらない』・『ガールズトーク』・『うつくしい名前』・『朝焼けにファンファーレ』〉が収められています。

残念ながら〈専門(建築)委員・民事調停員・司法委員〉としての任期中には検察官との接触の機会はありませんでしたが、本書でその世界を垣間見れたのは収穫でした。
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今年の読書(45)『「中田敦彦の妻」になってわかった、自分らしい生き方』福田萌(講談社)

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今年の読書(45)『「中田敦彦...
お笑いコンビ「オリエンタルラジオ」の<中田敦彦>(40)の妻でタレント<福田萌>(38)が、書籍『「中田敦彦の妻」になってわかった、自分らしい生き方』(講談社)を発売しています。

 番組共演後にツイッターでDMを送って始まった<中田敦彦>との関係をはじめ、結婚、出産後のワンオペ生活、コロナ禍に突然決まったシンガポール移住など、さまざまな出来事があった10年を超える結婚生活を、<福田萌>が率直につづっています。

決して夫に振り回されているばかりではない濃密な<福田萌>の人生の変遷。妻、2人の子どもの母、タレント、そして自分自身のこと。さまざまな顔を持つ<福田萌>が、結婚したからこそ気がついた「自分らしい生き方」とはについて語っています。

書籍内には夫婦カット、家族集合カットなど、仲の良さが伝わる撮り下ろし写真も掲載されています。<中田敦彦>と9歳になる娘にも取材を行ない、2人から見た<福田萌>像を語っているほか、夫婦対談も収録されています。

妻に合わせる気がない夫の取り扱い方説明書的要素が盛り込まれ、「夫に振り回されている」「ワンオペがつらい」「将来の結婚生活が不安」「妻との関係に悩んでいる」など、多くの人に勧められる内容となっています。
#ブログ #単行本 #芸能 #読書

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今年の読書(44)『ダ・ヴィンチ刑事』加藤実秋(双葉文庫)

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今年の読書(44)『ダ・ヴィン...
本書『ダ・ヴィンチ刑事』は本格的な刑事推理小説ではなく、バディーを組んだ二人の凸凹刑事が事件を解決する3篇が収められ、2023年5月13日に文庫書下ろしとして発売されています。

警視庁楠町西署の刑事「小暮時生」38歳は三女一人の子を育てながら、離婚した姉「仁美」と家事に仕事に奮闘する日々を送っています。ある日、季節外れの人事異動で本庁から一人の刑事がやって来ますが、深紅のスケッチブックを携えた男の名は「南雲士郎」でした。「ダ・ヴィンチ刑事」とあだ名される彼は、東京藝大絵画科卒という異色の経歴の持ち主でした。

楠町西署では「小暮」は「南雲」とバディを組むことになりますが、2人には12年前の本庁勤務時代に未解決事件となった連続猟奇殺人事件「リプロマーダー事件」を共に追っていた過去がありました。「小暮」は今でも自宅の屋根裏部屋で、「リプロマーダー事件」の資料を読み捜査を一人続けているのでした。

3つの事件解決後に、「リプロマーダー事件」の続きと思われる殺人事件が発生した所で本書は終わりますが、文庫本の帯には「第2巻、今夏発売予定!」とありました。
#ブログ #文庫本 #読書

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今年の読書(43)『天空の魔手』濱嘉之(文春文庫)

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今年の読書(43)『天空の魔手...
多方面の分野と多くの作家の娯楽小説を読み続けていますが、文庫本として発売が待ち遠しい代表格は、<今野敏>の『隠蔽捜査』シリーズと〈濱嘉之>の『警視庁公安部・片野坂彰』シリーズです。

<濱嘉之>の本書『天空の魔手』は、2023年5月10日に『隠蔽捜査』シリーズ5冊目として文庫書下ろしとして発売されています。このシリーズは単行本が刊行、2.3年して文庫本化というお決まりの流れでは、《今という現在》の《旬》としての楽しみが薄れてしまいますので、文庫書下ろしでの発売は嬉しい限りです。

本書ではウクライナ問題が取り上げられ、ロシアの〈ぷーたろう〉、中国の〈習チンピラ〉、ワグネイルの〈プリコジフ〉など《旬》の登場人物たちや話題が取り入れられ、いつもながら世界情勢の流れが読み取れる内容で、とても面白く読み終えれました。

冒頭では地方のドローン競技大会や新進のゲームソフト会社の記述で始まり、<片野坂彰>の行動がわかりませんでしたが、彼は中国による台湾侵攻への対抗策として、ある恐るべき構想を持っていました。一方チームの面々は、ロシアの急所となる情報を入手すべく欧州に集結し、ロシアに乗り込んでいきます。今回は、第5の新人として6か国語を操る「壱岐雄次」が新規加入してのお披露目の要素もあり、激変する世界情勢のなか、日本を守る公安マンたちの活躍を大胆に描いています。
#ウクライナ #ブログ #文庫本 #読書

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