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神戸:ファルコンの散歩メモ

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今年の読書(62)『一網打尽』濱嘉之(文春文庫)

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今年の読書(62)『一網打尽』...
シリーズ9作目となる前作で 『国家簒奪』 にて主人公<青山>の結婚を匂わしていましたが京都・祇園祭の夜に銃撃戦が起こり、偶然に居合わせたのは、本書<警視庁公安部・青山望>シリーズの主人公<青山望>と入籍を済ませた<文子>でした。
事件を目撃した<青山望>は、京都府警の聴取に協力します。

中国マフィアが韓国の集団スリを銃撃した事件の背後には、コリアンマフィアと中国マフィアの抗争があり、北朝鮮のサイバーテロ、そして仮想通貨強奪計画が背景にありました。

さらに絡まる半グレと芸能ヤクザとの裏事情を、情報と人脈のスペシャリストの<青山>が「同期カルテット」を結集して追い求めます。

事件の全容を解明して、「一網打尽」にできるのかの展開が、元警視庁公安部に勤務した著者のリアル過ぎる描写「サイバーテロそして仮想通過、詐欺師、地面師、振り込め詐欺」という要素を絡めながら、それらに関連した芸能プロダクションや半グレの現状。ヤクザとチンピラの間の高度化。コリアンマフィアに北朝鮮が加わり、ロシア・アメリカの国際情勢の分析が挿入され、冴え渡る軽妙なタッチが楽しめた一冊でした。
#ブログ #文庫本 #読書

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