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76. 凍りつく慟哭

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76. 凍りつく慟哭
最近、非常に印象深い、悲しい流産手術を経験しました。
その患者さんは、礼儀正しく、おとなしい人でした。

手術直前にも、落ち着いていて、
スタッフの助産師さんと心の会話をしていたそうです。


手術直後の麻酔からさめるとき、

まるで周囲の人間を凍りつかせるような
心の奥底から絞り上げるような

響き渡る悲鳴

をあげられたのです。


私もスタッフもその瞬間、
時間が止まりました。


人間の深層心理の奥深さ、
流産という出来事の悲惨さ
を、再度、
思い知らされたのです。

ただ、ただ、
立ち尽くし、
見守ってあげることしかできませんでした。


運命の残酷さを感じずにはいられません。


明日への希望に
望みを託す
のみです。
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