
京浜急行の各停に乗って品川から少し下ると「青物横丁」という非常に印象的な名前の駅に着く。
駅周辺に軒を連ねたモルタル2階家の町並みは、駅名のイメージを引きづってか、昭和レトロな雰囲気を漂わせている。地番で言えば南品川三丁目の辺りで、海側へ少し行けばベイサイドの近未来的な風景が広がるのだが、やっぱり、この辺りは旧東海道一番宿場「品川」の野菜問屋街だった「青物横丁」なのだ。
その駅からほど近いビルの2階に「M's HOUSE」がある。
カレー喰いの中で「M's」と言えば笹塚の「M's Curry」だが、この店は別にチェーンでも仲間でもないらしい。そもそもが、この店、カレー店と言うよりも「無国籍BAR」みたいな感じ。
その「無国籍」感はカレーのメニューにも色濃く現われていて、所謂フツーのカレーの他に、スープカレー、更にはタイカレーが同じメニューに並んでいる。カレー店と言うのは、ココイチに代表されるように、数多くのトッピングメニューを持っていたり、インドカレー屋ではバターチキンからサグマトン等々、南インド系、北インド系の様々なメニューを出してくれる。
だが、同じカレーでも「普通のカレー」「スープカレー」「タイカレー」が一緒に出てくるところは、まず見た事が無い。それがカレー屋のアイデンティティというもんだと思っていたが、「青物横丁」では、そういう事でもないらしい。てか、この店だけか。
チーズカレー950円を大盛り無料という事で大盛りで頼む。
辛さが4段階(1辛2辛と普通に来るが、何故かもっとも辛い度数には「MIKIO辛」という個別の名前がついている。)とあるので、MIKIO辛を頼むと「辛さ選択はスープカレーのみ」だと言う。
供されたチーズカレーは、やや挽肉が立ったカレーでピザカットされたチェダーチーズが結構入っていた。所謂、家庭のカレーに一味加わっている感じのカレーで、悪くはないが辛味が少ない分、パンチに欠ける。
元気としては、もっと辛ければもっと美味しい、と感じるカレー。
テーブルにチリパウダーが欲しい。
一緒に供されるスープは、牛筋のシンプルなスープだが、オックステールの様で美味しい。(写真)
と、全体として営業の出先で食する昼食には及第点なのだが、この店、先に書いたように「無国籍BAR」みたいな店なので椅子がソファ。
座ると体が結構沈む上に、ムクの木を使ったテーブルが結構高いので、食べる姿勢がちょっと厳しい。
更にさらに、カレーがインドネシアの木製サラダボールみたいのに入って出てくるので、食器としては縁が高く鋭角にスプーンを使わないといけない。
ソファ、テーブル、食器の三重苦。
身長180cmの元気にして、これじゃ、女性はどうなる、と余計な心配をしてしまうお店なのでした。
そうそう、もうひとつ。この店、1階には違うカレー屋さんが入っている。「青物横丁」で何も、ここまで被らなくても、とこれまた余計な心配。